さて、今日は先日お話していた、妹のドレス作りのことを書こうと思います。

話はさかのぼりますが、私は高校の時、美術学校に通っていました。
そこで、ファッションアート科という服飾を勉強する科を専攻しておりました。
専門学校的な施設ではなく、普通に公立の学校なので、
午前中は一般科目の授業、午後は実習という感じで勉強していました。
実習の授業内容は、服飾の技術を学ぶという事以外にも色々とあったので、
大体、技術的なことは服飾専門学校で1年ぐらいかけてこなす内容を3年間で、
学んだといった感じでしょうか。
大学では陶芸を専攻していたので、服飾のことを学んだのはその3年間だけ
だったのですが、「自分が結婚する時にはドレス作ったりしたいよねー!」
などと話していたのものでした。
でも結局、 自分のときは、就職してお仕事もしていたので、忙しく、
とても作れる時間はなかったんですよね…
なので、妹の結婚がふんわり決まったときから、
ドレスとか… 作れないかなー なんて思っていました。
そんなわけで、オリジナルのドレスなんてどう?と提案したところ、
作れるならぜひ!という返事が返ってきたので、妹のドレスをつくることになったのです。

まずはデザイン画を書き、ここをこうしようと思う、などのプレゼンを。
この写真には載っていないのですが、後ろにはリボンをつけることにしよう。
などなど、決めていき、採寸をしました。

採寸をもとに、原型をつくり、またそれをもとに型紙をおこしていきます。
高校生の頃のノートと記憶をたぐりよせながらの作業は、
終始ドキドキしていたのですが、それと共になんとも言えない高揚感もあって、
久しぶりの感覚でとても興奮しました。

型紙が出来上がると、まずシーチングという仮の布で、一度縫います。
この仮縫いは結構重要で、仮縫いだから…とおおざっぱに作業すると、
本番の出来上がりに響くんですよ。。。
シーチングでの仮ドレスが縫い上がったところで、一度試着をします。
それで、ここをもう少し詰める、とか出すなどの微調整や、
丈の長さを最終決定したりします。
そして、型紙を修正したら、いよいよ本番の生地で裁断!
裁断はやり直しのきかない作業なので緊張します。

本番の生地に入ってから大まかな形に仕上がるまでは、以外と早いです。
あれよあれよと言っている間に、ファスナー付け。
まぁ、あれよあれよと言いましても、ここまでに何日もかかっているわけですが。
昔は、ファスナー付けと言えば、もうほぼ最終行程のようにも思っていましたが
実際は半分超えたくらいなんですよね。笑
もちろんデザインにもよるのですが。

これが、ほぼ、原型完成の状態です。
あとは、オリジナルレースを縫い付けて完成だー!とここまでくると
ほっとするわけです。
この時点で、上身頃に使っていたシルクシャンタンという生地
(スカートにも使っているのですが、重なっててあまり見えてないです)が、
予想以上にすごく綺麗で、華やかにつやつやと光っていて、
レースで全部見えなくなってしまうのが、少しもったいないなぁと思いました。
昔にも使ったことがある生地だと思うのですが、こんなにキレイだったかしら…?
と思いつつ、次はこの生地を一番上に生かしたようなものを作ってみたいなぁなんて
想像もしてしまうくらいでした。
でも、このドレスはレースが鍵ですからね!


これが完成です!

前も好きなんですけど、後ろのこのあき具合とか、リボンの感じが
可愛くって、後ろ姿も気に入っています。

今回、ドレスに縫い付けるレースは、実はオリジナルなんですよ。
“レンゲソウ”をモチーフにしているのですが、なぜ“レンゲソウ”かというと、
妹の誕生花だったというのと、その花言葉が「あなたといると心が安らぐ」
という意味だったんです。
それで、妹の性格と結婚にピッタリだなぁと思い、選びました。
レンゲソウをもとに私が描いた図案を、仲良くして頂いている、
長野訓子さんという刺繍作家さんにお願いして、レースにして頂きました。
妹も、このレースには感激で、すごく喜んでくれていたので、
ほんと 長野さんに感謝です。
そんなわけで、この夏久しぶりに縫い物をしたのにですが、
本当に久しぶりだし、ウェディングパーティーで着るということで、
失敗は許されないぞ感というか、プレッシャーがあり、結構緊張感がありました。笑
でも、やっぱり、服をつくる楽しさをあらためて感じて、
とっても、とってもとっても、楽しかったです。
少し前から、arie:chroma の冊子というか、イメージカタログのようなものを
つくりたいなぁと思っていいるので、やはりその時には衣装も自分でつくりたいですね。
またそれも楽しみです。
今回はかなり長い記事になってしまいましたが、
(読んで下さった方ありがとうございます)
そろそろ、また土の作業の方に取りかかろうかと思っております。
ちょっとまだ、裁縫熱も冷めやらぬままですが、
アクセサリーの新作もつくりたいなと思っています。
どうぞ、お楽しみに。